FreePBX 17を試験してみた

久々のエンジニアBlog更新です。
当社ではFreePBXを利用した小規模オフィス向け内線電話を構築しております。
基本はFreePBX 16 + Ubuntu 22.04 LTSといった安定性とメンテナンス性を
重視した構成でご提案していますが社内電話ぐらいは遊びたいということで、
社内のFreePBXを最新のFreePBX 17とAsterisk 20でリプレイスしてみました。

なお、FreePBX 17は公式の説明にもございますが正式リリースではありません。
そのため、重要な電話サービスで導入することはおすすめできません。
(当社はメイン電話回線でやっちゃいましたが・・・)

結果としては今までとほぼ使い勝手は変わりませんってか違いはわからないです。
ただ、インストール時の構成はガラリと変わってます。
まず、PHP8.2に対応したことが一番大きいです。
今までのFreePBXではPHPが5.6とかであったのでセキュリティリスク的にも
問題がありましたがそこが改善されました。
そしてAsterisk 20のサポートです。
DBは今までのものでも利用可能ですが公式のWikiではMariaDB10.11を利用していました。
当社でもそれに沿ってMariaDB 10.11でインストールしています。

公式のインストールガイド?
https://sangomakb.atlassian.net/wiki/spaces/FP/pages/10682545/How+to+Install+FreePBX+17+on+Debian+12+with+Asterisk+20

インストール手順は上記ページでほぼ網羅されているので当Blogでは省略します。

ここではFreePBX 17で気になった点をご紹介したいと思います。

Trunkの設定

見た目は全く同じですがこの「Context」が曲者です。
弊社ではいくつかIP電話サービスを利用しており、ひかり電話も収容しています。
そのため、着信先を把握するためにContextを利用しています。

具体的には以前のBlogにも記載しましたが、着信時のSIPパケットを利用して着信した電話番号や
契約情報をInboundのDIDにセットして着信番号毎にRingGroupやアナウンスを設定しています。
そのため、いつも通りContextを設定すると着信しない!!!
しかもAsteriskがエラーで埋め尽くされたり謎の動きを。。。

どうやらこのContextにいれた文字はConfigに反映されないようです。
ためしに「from-AAAAAAAAA」としましたがgrepで何もヒットしません。。。

じゃ、contextじゃなくて何で設定されてるんだ??ということで調べました。
ファイルとしては、extensions_additional.confで定義されています。
[from-trunk-pjsip-XXXXX] ←XXXXXの部分はTrunkの設定名になってました。

ただ、これって実はFreePBX 16の頃からだったのかな??記憶がないし検証は
面倒なのでやめましたが新規にFreePBX16を導入する際に確認してみたいと思います。

なので、「extensions_custom.conf」に設定する際は上記の名前で設定してみてください。
当社ではそれで期待通り動作しています。

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